お父さんなんてだいっきらい。
クマゼミが鳴いて、アブラゼミが鳴いて、ミンミンゼミが鳴く。
そして最終バッターはほーしーつくつくのツクツクボウシ。が鳴き始めるとそれはもう夏が終わる合図。
ここ数年はもう夏なんてだいっきらい。という、おとうさんなんかだいっきらい。と言い放った若かりし頃の葉月里緒奈調で夏を批難してたりしなかったり。
あれはお父さんのことが好きだからこそ言えるのであって、お父さんに甘えられているから言えるのであって。
と、言い訳がましく言ったとしても、お父さんは娘にだいっきらいなんて言われたらそれはもう果てしなく膝を抱えたくなるのを堪えて、「ど、どうしてて、そんな、なことい、いうのかな」と動転するだけできっと精一杯。
つまり私の夏が嫌いというのは本当は好きなんだけど、泳ぎに行ける日が少なくなるとなんとなく暑いだけでぐったりしてしまう。ここ数年の慌ただしさがそんなことを思わせたのでしょう。それでもこの猛暑な夏のやけくそ感は結局なんだかんだ好きなのだよね。
街に蝉の声が響かなくなる寂しい9月の蒸し暑い日は、近所の山にでも登るとまだまだ蝉は元気に鳴いていてホッとする。
そして我家では9月は絶好の海水浴シーズン。
去年一回も行かれなかった南伊豆での海水浴。
今年も入田浜までぶぶーっといってぷっかりこと浮かびたい。
南伊豆の9月はまだまだこんがりな日差し。
このイラストは近所の普通の海岸をモチーフにしたけれど、それでも毎日の生活圏内に歩いてすぐに海岸があるだけでも幸せ度は果てしない。
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